2025年3月21日金曜日

第5回ブルグの会♪8


8.私はタワシさん




曲名:子守歌

作曲:フーゴ・ヴォルフ(Hugo Wolf)

使用楽譜:IMSLP

♪コメント

コメント オーストリア生まれの後期ロマン派の作曲、フーゴ・ヴォルフ(1860~1903)の、「幼年時代」というピアノ曲集の第1曲です。

繊細で鋭敏な感受性の持ち主であるヴォルフは、若い頃から周囲になかなか理解されず退学や転校をくりかえしたようです。心を病んで、最期は精神病院で悲劇的な死を迎えました。

この曲はそんな彼の経歴からは意外なほど、優しく穏やかな小品です。彼にも平和で幸福な幼年時代があったのでしょうか、それとも彼の憧れ・願望が、音になった曲なのでしょうか。





曲名:ケリーダンス

作曲:J.L.モロイ(James Lynam Molloy)

使用楽譜:IMSLP

♪コメント

コメント 踊りの音楽の中でも「あんまり洗練され過ぎてない、民族舞曲みたいな曲、大歓迎」という、くらぽんさんのコメントを読み、真っ先に頭に浮かんだのがこの曲でした。

「懐かしき愛の歌(Love’s Old Sweet Song)」で有名な、アイルランドの作曲家ジェイムズ・レイマン・モロイ (1837-1909)の作です。ただし彼自身が作曲したものか、それともアイルランドに伝わる民謡を編曲したものなのかは不詳です。

楽譜はヴォーカルとピアノの三段譜です。ピアノソロ曲として弾くにあたり、若干音を削ったり変えたりしています。





曲名:オレンジ色の空

作曲:斎藤高順

使用楽譜:NHKテキスト ピアノのおけいこ '74/4-9

♪コメント

コメント 斎藤高順(さいとう たかのぶ 1924-2004)は吹奏楽の作品や、小津安二郎監督の映画の音楽などで知られた作曲家。

この曲は「3つの淡彩画」という曲集のうちの1曲で、NHKの公開レッスン番組「ピアノのおけいこ」の中で取り上げられたようです。

お気に入りのペトロフのグランドピアノのある練習室で録音しました。ペトロフの美しい音色が少しでも伝われば、と思います。


♪リンク

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♪くらぽんより

今回のブルグの会も色々なところで、大活躍のタワシさん。ありがとうございます。

子守歌は、音に広がりがあって、まるで教会の中で聴いているような響きでした。

ケリーダンスは、今回のテーマに本当にぴったりの踊りたくなる曲ですね。実は、あのコメントは「踊りの曲」というテーマを考えてくれたBB鉛筆さんのコメントなんです。私も良い言葉だなと思って、記事の中で使わせてもらっていました。

オレンジ色の空はタワシさんが時間ギリギリに送ってくれた曲なので、良い曲に違いないと思いましたが、なんて美しい音と響き、私の大好物な感じの曲。聴いていて、本当に涙が出ました。

10 件のコメント:

  1. 全テーマで参加!さすがタワシさん。子守唄、とても優しくて穏やかで静かな印象の曲、作曲家さんの最期を知ると、また違った聴き方をしてしまいますね。
    ケリーダンス、改めて聴かせていただいて、本当にこのテーマにぴったり。踊り出したくなるような(踊れないけど)、途中しっとり最後盛り上がりと、曲としても聴きごたえありで、楽しく聴かせていただきました。
    オレンジ色の空は美しく不思議な旋律が心地よく、うっとり聴きました。ペトロフの音色と合っていますね^^

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  2. タワシさん、こんにちは。今回もご一緒出来ましたね!うれしいです。

    なんと、タワシさんがジルさんにおすすめした「お人形の舞踏会」私もこの曲で参加予定でした。同じ曲だぁ~とビックリでした。選曲がタワシさんだと聞き納得!

    それと「オレンジ色の空」、なんか聴いたことがあるような???と思っていたら私も以前に弾いていました。YouTubeにアップまでしていたのに忘れていました。

    今回もさすがのタワシさんですね。曲の雰囲気もいろいろでとても楽しめました。ケリーダンスは今回のテーマにぴったりですね。それに子守歌もよい曲・・・タワシさんの本棚が見てみたいです。

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  3. タワシです。
    ジルさん、今回もご一緒できて(しかも私とのコラボ?で)嬉しかったです。
    コメントもありがとうございます。
    私好みのテーマが3つ揃ったので、これはもう全部エントリーするしかないな、と。
    子守歌って意外と物悲しいものも多いですよね。でもヴォルフのこの曲は、作曲者の暗い人生に反して優しくて穏やかなので、かえって切ない気持ちになります。
    ケリーダンスはあそこでも弾かせてもらいましたね。実はブルルグの会のための予行練習の意味もあったんです。曲想に変化があって弾いていても楽しい曲ですよ〜。
    オレンジ色の空、細かいミスはありますが、ペトロフの音色の美しさでごまかせるかな、なんて^^; くらぽんさんにも気に入っていただけたので滑り込みで追加エントリーした価値はありました!

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  4. タワシです。
    ぎんねねさん、また一緒に参加できて嬉しいです!お身体(特に手)の具合、お仕事のことなど、本当に大変そうで、無事に参加できるのか心配してました。

    「お人形の舞踏会」、決してメジャーな曲ではないと思うのですけど、まさかの曲被りになりそうだったんですね。
    さらに「オレンジ色の空」もぎんねねさんが過去にYouTubeにアップされていたとは!そういえば、かつさんのところでも曲こそ違えど「ヘラー被り」になったこともありましたね。

    演奏にお付き合いくださって感謝です〜
    「ケリーダンス」はテーマにぴったりだった点では自信があります!「子守歌」は他の曲を考えていましたが間に合いませんでした。いい曲がたくさんあるんですよね〜 いずれまたシューイチなどで。

    あ、私はすごく整理下手なので、本棚もとてもお見せできるようなものではありません!必要な楽譜がすぐに取り出せる程度には整頓したいのですが・・・

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  5. もとブラス娘2025年3月27日 13:55

    タワシさん、こんにちは。
    (以前、能登半島の地震の時に、タワシさんのブログにコメントを書かせて頂きましたが、その後御様子はいかがでしょうか、、)
    ヴォルフ、歌曲の人のイメージがありましたけど、こんな愛らしい曲も書いていたのですね。途中の転調がこの人らしいな、と思いました。

    「ケリーダンス」、アイルランドの作曲家の作品だそうですが、そういえばちょっと、同じアイルランド民謡の「夕空晴れて」(加藤茶さんが「誰かさんと誰かさんが麦畑」の歌詞で歌っていた曲です)に少し似ている感じがしました。
    ヴォーカル付きスコアからの演奏という事ですが、ピアノソロ用に適時変更して演奏されているのですね。タワシさんの応用力、さすがですね。

    「オレンジ色の空」、ヴォルフ作品同様、転調が印象的ですが、ドビュッシーに似た感じに次々と転調を繰り返していく捉えどころのない感じが、いかにも夕焼け空の風景のようですね。私ならここまで転調が激しい曲はギブアップなのですが😂、タワシさんは丁寧に美しく弾かれていて、素敵でした。

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    1. 元ブラス娘さん、こんばんは!
      コメントありがとうございます。
      地震の際はご心配をおかけしました。実家は幸い、津波の被害をまぬがれ割と早く普通の生活に戻れたのですが、今になって壁のヒビがひどくなり修理が必要になるなど、まだまだ地震の爪痕は残っています。

      3曲の感想も感謝です、興味深く拝見しました。
      ヴォルフはやっぱり「歌の人」というイメージですよね。そんな、ピアノ弾きにとっては馴染み薄い名前かもしれません。よくこんな曲に出会えたなあと自分でもちょっと感動しています。探し当てたというより、たまたま出会ったという感じなのです。

      アイルランドの民謡にはわかりやすい特徴がいくつかあるので、別の曲でもどこかしたら、似た何かを感じたりしますね。そう言われれば確かにちょっと「夕空晴れて」を思いおこさせるところがあるかも。
      ヴォーカル&ピアノ伴奏の3段譜を一人で弾くというのはしばしばやっているので結構慣れてます。といってももちろん、弾きやすいやつを選んでいるんですけどね。

      オレンジ色の空、実は意外と弾きにくく、苦労したんですよ。臨時記号の嵐で。私が子供の頃にやった曲はもっと素直で臨時記号もすくないのばっかりだったのに、などと思いながら、必死に練習してました。小さいうちからこういう曲に慣れておくと、将来苦手意識なく印象派の作品に取り組めるだろうと思います。

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  6. タワシさん こんにちは
    またご一緒できて光栄です。
    全部素敵な曲で聴き入ってしまいました!
    お忙しいのにここまで仕上げることも大人ピアノの鏡のような方と思います。
    しかも全員知らない作曲家。。。スゴイ
    造形の深いタワシさんにお願いして、私もいつか選曲してほしいなぁと思っています(^^)
    またご一緒できますように。

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    1. 狸茶さん、コメントありがとうございます!
      こちらこそまたご一緒できて光栄です!

      大人ピアノのかがみだなんて〜 めっちゃ過大評価ですよ!それはまさに狸茶さんのためにある言葉だと思います、いやほんとに。
      ヴォルフは「歌曲の人」というイメージなので名前は知っていても作品はほとんど聴く(ましてや弾く)機会がないし、モロイも他には「懐かしい愛の歌」1曲しか知らないし、斎藤高順氏に至っては今回初めて知った名前というくらいで、学生時代「クラシカル音楽研究会」の一員だった割には知識もそんなにある方じゃないと思います。ただ当時から、レアな作曲家や作品に対する関心はかなりありましたが。

      次回もまた絶対ご一緒しましょうね!その前にかつさんのWEB発表会でしょうか。今から狸茶さんの選曲と演奏を、楽しみにしています!

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  7. タワシさん、こんにちは。今回もご一緒できて、うれしいです♪
    今回も、演奏の完成度もすばらしい上、曲や作曲家についての詳しい解説、とても勉強になりました。タワシさんのおかげで、ピアノ曲の世界がどんどん広がります。ありがとうございます。
    画面には登場しないけれど、演奏を支えるピアノも素敵ですね。ペトロフのグランド、とても美しい音ですね。お忙しい中、ちゃんと音楽の世界を大事にされていることが伝わります。タワシさんの世界にお招きありがとうございました。

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    1. BB鉛筆さん、こんにちは!
      私もご一緒できてとっても嬉しいです〜

      曲や作曲家についての解説、ほとんどネットで入手したものの受け売りですが^^; お役に立てたなら幸いです。
      ピアノ曲の世界はとてつもなく広いですよね。人の一生のうちで垣間見ることができるものはそのごくごく一部だし、ましてや自分の手で弾けるものとなると・・・。

      またペトロフの音色を気に入ってくださってありがとうございます!自分の所有の楽器を褒められたように嬉しいです!近い将来、画面にも登場させる(つまり演奏動画)機会があるといいなと私も思っています。

      音楽の世界を大事にしてるの、伝わりますか!そういっていただけて感激です!
      またいつでもタワシワールドにいらしてくださいね〜

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第6回ブルグの会(詳細・募集)

 こんにちは。 第6回ブルグの会の詳細です。 概要 第6回のテーマは「ブルグミュラー」「春」「北欧の音楽」です。 演奏をYouTubeに投稿し、この記事の下の方にある「申込みフォームはこちらから」をクリックして申込フォームを開き、申込みしてください。 別ページが開き戸惑うかもしれ...